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富山発金沢方面ゆき鈍行列車

富山とその周辺で見つけた、乗り物の話を書いていきます。

旧千垣トンネル

富山県道6号線はまっすぐ立山に続いている道だ。
立山へアプローチする道は神通川をはさんで複数存在するが、一桁県道であることからも重要度が高いことがわかる。
立山有料道路に接続し、その先は美女平や室道につながるため、観光バスの往来も多い。
県内の観光バスを捕らえたいなら、このあたりで待っていればそのうちやってくる。
富山立山公園線という名前だけある。
最近バイパスが接続されたので、旧来の道からは少しだけ行き難くなった。
県道6号線は軽快な道路であるが、一箇所、トンネルが存在する。


15720-1.jpg

トンネルは千垣トンネルといい、鉄道だと地鉄横江駅と千垣駅の間にある。
地鉄もまた、この地点はトンネルでパスしている。
このトンネルは1998年に竣工した新しいトンネルで、延長272m、幅11.75m、高さ4.7mの歩道を備えた近代的なトンネルである。
写真右手がそれであるが、それまでは写真左手にある旧千垣トンネルがその役目を担っていた。
現在は反射板のついた柵で、自動車の通行ができないようにしている。
現道が平行で高いのに対し、旧道はやや勾配を持って下に向かっているようだ。
写真手前が立山、奥が富山方向である。


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道路にはオレンジ色のセンターラインがわずかに残るものの、遺棄されて10年以上の歳月を感じさせる様相である。
この夏の時期、すっかり緑に覆われている。
旧千垣トンネルの開通は昭和44年(1974年)3月である。
長さ116m、幅5.5m、高さ5.1mである。
現在のトンネルと比べると、幅が倍近く違うことがわかる。
入り口には黄色い警戒のトラ塗りがされていた。
1990年代において、すでにこのトンネルは時代遅れの狭いトンネルであったことがわかる。
反面、パネルなどの設置は近代的なトンネルの設備で、なんともいえないギャップがある。
ポータルよりやや奥まった位置から鍵付のフェンスで封鎖されており、中は資材置き場になっている。
封鎖地点からここまで一直線なので、トラックを搬入しやすいのだろう。
途中には通信用のマンホールもあった。


15720-3.jpg

現千垣トンネルの富山口横に、旧道は続いている。
こちらはよりひどく草生しており、およそ人の立ち入った形跡はない。
立山口と違い、こちらはトンネルまで距離があるので資材の搬入には使っていないのだろう。
昭和44年よりもさらに昔からあるであろう石垣が道のあることを示している。
写真中央には比較的新しいポールが残っているが、そこにかかっていたはずの案内看板はもうない。
高さ制限を知らせていたのだろうか。
神通川右岸沿いに立山をアプローチするに置いて、唯一この場所だけは山が川ぎりぎりまでにせり出している。
トンネルを掘らなければ近代的な道を作ることはできなかった。


15720-4.jpg

一直線でアプローチしていた立山口とちがい、こちらは山の形に添ってカーブしながら進む。
距離は長いし、藪もこちらのほうが深い。
アスファルトはまだ新しいが、長いこと自動車が通ったためしはないだろう。
川側の車線は白いでこぼこのアスファルトにしていたようだ。
黄色いセンターラインはほとんど残っていない。
なぜか落石らしきものも少しあった。
ガードレールではなく、ワイヤーロープが藪の隙間からのぞいている。
壁側のよう壁は古いコンクリートのようだ。


15720-5.jpg

旧千垣トンネルの富山口である。
トンネル出口には大きなセッドが設置されていた。
あるいは落石覆いかもしれないが、ここまで斜めになっているのは雪対策だろうか。
下から見るとコンクリートは白いようにも見えるが、千垣随道の銘板はシェッドに貼られている。
柱のコンクリートにはまだ新しい補強があり、川側の柱にはトラ塗りがされている。
トンネルはやはり入り口より少し奥まったところでフェンスが張られていた。
入り口にはわずかなわだちが残り、封鎖後何度もここに自動車がきたことを示している。
カーブを曲がりきったところにあり、大型車を運転していればなかなか怖いものだろう。
ひょろひょろした電線が引き込まれており、まだこのトンネルには役目があるのだろう。

トンネルは1998年の新道開通と同時に廃止され、以後資材置き場として余生を送っているようだ。
この道の歴史は古く、戦前からあるのだが、1974年以前は旧千垣トンネルよりさらに川側を通っていた。
地図からしてトンネルはなく、山に沿う曲がりくねった細い道である。
現在の藪からでは当時の旧道をうかがうことはとても出来ないものであった。

撮影日 2015年07月20日(すべて)
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  1. 2015/07/22(水) 23:46:56|
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